社内アプリとは?開発方法や作成の流れ、自社で作成するメリットを解説

2024-04-22

社内アプリとは?開発方法や作成の流れ、自社で作成するメリットを解説

社内アプリの自作とは、企業が自らのニーズに合わせて、オリジナルのアプリケーションを開発することを指します。社内の業務効率化、コミュニケーションの活性化、情報共有のスムーズ化など、様々な目的で利用されています。近年、日本国内の企業でも、社内アプリの自作に対する関心が高まっており、実際に導入する企業も増えています。この記事では、社内アプリ自作の基本的な流れとポイントをご紹介していきます。

社内アプリとは?

社内アプリとは、企業内でのみ利用されるソフトウェアアプリケーションを指します。これらは、社員が日々の業務をより効率的に、かつ効果的に遂行できるように設計されています。特定の業務プロセスを自動化したり、社内コミュニケーションを促進したり、重要な情報を一元管理することが主な目的です。


社内アプリの開発方法

社内アプリの開発方法は大きく分けて二つあります。一つはスクラッチ開発、もう一つはノーコード開発です。どちらの方法を選択するかは、企業のニーズ、利用可能なリソース、プロジェクトのスケジュールなどによって異なります。

 

スクラッチ開発

スクラッチ開発とは、ゼロからコードを書いてアプリケーションを開発する方法です。この開発方法の最大のメリットは、アプリケーションを企業の具体的な要望に合わせられることにあります。自由にカスタマイズできるので、独自のビジネスルールや複雑な機能を盛り込むことが可能です。

しかし、スクラッチ開発には時間とコストがかかります。専門的な開発スキルが必要とされ、プロジェクトの計画からリリースまでの期間も長くなりがちです。また、開発後の保守やアップデートも自社で行う必要があるため、継続的なリソースが必要です。

 

ノーコード開発

ノーコード開発は、コーディングのスキルがなくても、視覚的な操作でアプリケーションを開発できる方法です。ドラッグ&ドロップのような直感的な操作だけで、画面のレイアウトを作成したり、データベースを設定したりできます。

この方法のメリットは、迅速かつ低コストでアプリケーションを開発できる点です。また、IT部門だけでなく、他の部門の人たちもアプリ開発に参加できるため、IT部門にかかる負担を軽減し、要望を直接反映させやすくなります。ノーコードツールはメンテナンスやアップデートがしやすいため、運用コストの削減にもつながります。

一方で、ノーコード開発のデメリットとしては、使用できるツールやプラットフォームによって機能やカスタマイズの自由度が限られることが挙げられます。非常に複雑なロジックや特殊な要件を持つアプリケーションの開発には向いていない場合があります。


社内アプリの作り方・流れ

社内アプリを自作する際の流れは、明確なステップに分けて進めることが重要です。このプロセスを通じて、効率的かつ効果的なアプリケーションを開発することが可能になります。

 

社内アプリ運用の目的を決める

開発の第一歩は、アプリの運用目的を明確にすることです。アプリが解決すべき具体的な問題や、達成すべき目標を定義します。例えば、業務効率化を目的とするのか、それとも社内コミュニケーションの活性化を狙うのか、によってアプリの設計は大きく変わってきます。目的が明確でないと、開発過程での方向性がぶれやすくなり、結果としてアプリが本来持つべき価値を十分に発揮できない可能性があります。




必要な機能やサービスを考える

目的が決まったら、その目的を達成するために必要な機能やサービスをリストアップします。ここでは、ユーザー(社内の従業員)のニーズを深く理解し、どのような機能があればそのニーズを満たせるかを考えます。可能であれば、初期段階でユーザーを巻き込んでのアイデア出しや要件定義を行うと良いでしょう。また、将来的な拡張性も考慮に入れ、柔軟な設計を心がけます。


開発方法を選択・開発環境を整備する

必要な機能が明確になったら、それを実現するための開発方法を選択します。スクラッチ開発が適切か、ノーコード開発ツールを利用するかを決定し、選んだ開発方法に応じた開発環境を整備します。この段階では、開発ツールの選定、開発チームの編成、開発スケジュールの計画などが含まれます。また、セキュリティやデータ保護の要件も考慮に入れておく必要があります。


開発・テスト

開発環境が整ったら、実際にアプリの開発に入ります。初期のプロトタイプを作成した後、実際のユーザーにテストしてもらい、フィードバックを収集します。このプロセスを繰り返し、アプリを改善していきます。テストは、単にバグを見つけるだけでなく、ユーザビリティやパフォーマンス、セキュリティなど、アプリの品質を総合的に評価するために行います。特にセキュリティに関しては、社内の重要な情報を扱うため、厳重な対策が求められます。

最終的には、全社員がスムーズに使用できるレベルに達したら、アプリを本格的に運用開始します。しかし、リリース後もユーザーからのフィードバックを基に、継続的な改善とアップデートを行うことが重要です。会社の成長や変化に合わせて、常に進化させていきましょう。


社内アプリを自社で作成するメリット

社内アプリを自社で開発することは、多くの企業にとって大きな価値をもたらします。ここでは、その主なメリットを詳しく解説します。

 

ノウハウの蓄積

自分たちでアプリを開発することで、その過程で得られるノウハウを蓄積することができます。社内の技術力が向上し、将来的に新たなプロジェクトを効率的に、かつ効果的に進めるための基盤が築かれます。また、問題発生時の原因究明や解決策の見出し方など、貴重な経験が蓄積され、技術的な自立が可能になります。



 

スピーディーな対応が可能

外部の開発業者に依存することなく、自社でアプリの開発・運用ができると、変更やアップデートが迅速に行えるようになります。市場の変化や社内の要望に柔軟に対応できるため、ビジネスの機会を逃すことなく、常に最適な状態を保つことができます。


コスト削減

初期投資は必要ですが、長期的に見れば、自社でアプリを開発・運用することで大幅なコスト削減が期待できます。外部への依存が減るため、開発費用やメンテナンス費用などが削減されます。また、自社開発による効率化や業務の自動化が進むことで、間接的なコスト削減にもつながります。


セキュリティ向上

社内アプリの自社開発は、セキュリティ面においても大きなメリットを提供します。自社で全ての開発プロセスを管理することで、データの取り扱いやアクセス制御、セキュリティポリシーの適用など、厳密なセキュリティ基準を設定しやすくなります。これにより、外部からのセキュリティリスクを最小限に抑えることが可能です。また、万が一セキュリティ関連の問題が発生した場合にも、迅速な対応が可能になります。


まとめ

自社で社内アプリを開発することは、多くのメリットをもたらします。ただし、そのためには適切な計画と戦略が必要です。この記事で紹介したポイントを踏まえて、自社にぴったりのアプリを開発し、ビジネスの成長と発展を後押ししましょう。